CASE14Nさんの場合(関西医科大学進学)

MEDiC入学時のNさん。

NさんがMEDiCに入学したのは2浪目のときでした。前年度の入試では、私立の1次合格をしたものの繰上げ合格には至らず、悔しくも2浪目を迎えることになりました。

悔しさもあったかと思いますが、本人はいたってポジティブ。「来年は関西医科大学に合格したいです!いや。してみせます!」との誓いを立てていました。

その気持ちが1年続けば、「来年の入試は合格するだろう」という期待感があってのスタートになりました。

ガツガツ勉強をした前期。

Nさんは「学べば学んだ分だけ吸収していく」という感じでした。前期から夏期にかけては、全教科ともに1通りの内容のおさらいをします。

苦手だった単元は「完全に理解しよう」と努め、また、得意な単元であっても「更に高みを目指していこう!」という姿勢がありました。関西医科大学に合格するためには、「ある一定の段階で壁を作らないで、貪欲に学ぶ姿勢を大切にすること」を伝えていましたが、それを前期から体現していたと思います。

5月の全統マーク模試では、第1回の模試(高卒生が成績的に有利)であることを差し引いたとしても、医学部に合格するようなラインまで成績を残すことができていました。

新たな目標の設定。

勉強に関しては比較的順調に推移していたNさん。このままの状態で勉強を進めても良かったのですが、更に高みを目指すことが可能だと考え、新たな目標を設定させることにしました。

第2回全統マーク模試でも良好な結果を残せたNさん。処理能力の早さと正解率の高さを見たときに、「杏林大学医学部の適性があるのでは」と判断していました。

杏林大学医学部はマーク形式の出題で、かつ、処理能力が問われる大学となります。当然ながら、一般入試の問題ですから、マーク模試よりも難易度は高くなります。

ただ、Nさんの日々の様子を見て、杏林大学に合格できる適性が確実にあると考え、本人に提案をしてみると「面白そうだから頑張ってみます!」との一言。

厳しいノルマを課しても、それをポジティブに受け止めて頑張る姿に、心底感心したことを覚えています。

関西医科大学と杏林大学に向けて。

関西医科大学と杏林大学。出題形式も違えば、出題の特徴も異なる大学です。杏林大学医学部に関しては、「英語」の対策を念頭に置きました。

誤文訂正・会話文・内容一致・空所補充のように、過去の出題傾向にブレはありませんでした。過去問の演習を中心に、誤文訂正・内容一致の課題に取り組むことにしました。誤文訂正に関しては、関東圏の文系学部の問題にも取り組ませていきました。

また、数学は処理力の養成。日頃から処理能力の高いNさんも、さすがに杏林大学の問題になると、初めの頃は苦労をしていました。ただ、経験を重ねるにつれて、少しずつ正解率が高くなっていることが、彼女にとっては嬉しかったのでしょう。めげることは、一切ありませんでした。

関西医科大学は、科目ごとの対策を立てるというよりも、過去問の演習をメインにして、穴があればテキストで埋めていくことに重点を置いていきました。当初は、正規合格の最低点あたりの正解率でしたが、経験値を積むことで、少しずつ正解率が上がるようになりました。

入試に向けた最後の仕上げ。

Nさんはセンター試験の出願をしていましたが、最終的には受験をしませんでした。というのは、センター試験の2日後に愛知医科大学の入試があり、「センター試験を受けることで、2日間の勉強時間がなくなってしまうから」ということでした。

彼女に限らず、入試前におけるメンタルの管理は大切です。入試が近づくと、メンタル的に不安な気持ちにもなるものです。実は、普段はポジティブだった彼女でも、何か月も前から約束していたことがありました。

「仕事が休みでも、入試前日は絶対にMEDiCに来て、私を励ましてください。」

その約束を守って、愛知医科大学の前日に、Nさんの所に来ました。激励ということよりも、ただ傍にいて話をしていたと思います。彼女にとっては、それだけで十分でした。

念願の第一志望に合格。

入試が始まりました。杏林大学の入試前日はメンタルのアドバイス。午前中の「数学」の試験で心がくじけないように。午後からの「英語」と「理科」で力を発揮しようと伝えました。

Nさんなりに力を発揮できたようで、無事に1次合格を突破しました。普段の面接練習では、問題は全くなかったので、過去の面接の情報を伝えて「頑張って行っておいで!」と送り出しました。

そして、杏林大学の合格発表。ネット照会をすると・・・「合格」の2文字が。念願の正規合格を勝ち取りました!

本人は「本当に!?本当に!?」と、合格直後は実感が湧いていなかった感じでしたが、関西医科大学の1次試験前日に合格が決まったこともあってか、翌日の関西医科大学の1次試験のときは、メンタル的にも絶好調な様子でした。

試験の難易度が難しいと感じたようですが、無事に1次試験に合格。彼女の実感としては、「正規合格ではないと思う・・・」といった感じでした。

そして、Nさんにとって運命の合格発表。朝の10時に関西医科大学のホームページを調べると・・・正規合格の欄に彼女の受験番号がありました。

このときの、Nさんの表情は「合格をした嬉しさ」・「浪人生活を終えれる安堵感」と同時に、「頑張り抜いた達成感」に満ちあふれていました。

※合格年度は伏せています。