2022年10月28日

この時期の数学の勉強法【数学科講師 岸本尚明】

今年度の受験シーズンまで、いよいよ3ヵ月と迫ってきました。思ったように成績が伸びず、焦っている人も多いのではないでしょうか?

理科は、単元ごとに集中して勉強すれば、比較的学力の伸びが感じやすい科目だと思います。ここまでの模試などで極端に悪い分野は、早急に対策して必ず苦手を克服した状態で受験を迎えましょう。

一方、数学・英語は、理科とは違った成長曲線になります。イメージで言うと、理科は直線的に伸び、数学・英語は指数関数的に伸びていきます。それゆえ、初めのうちは、一生懸命単語や文法を覚えたり、数学の典型問題を反復繰り返し勉強したつもりでも、なかなか模試などで結果が出ないものです。しかし、真面目にやってきた人は確実に基礎学力がついてきているはずですので、あるところから一気に視界が開け、ぐんぐん伸びていくでしょう。3ヵ月後の受験当日に、学力のピークに到達していることを信じで、諦めることなく日々努力してください。

具体的な勉強方法ですが、やはり基本的な公式や典型問題の復習はおろそかにしてはいけません。ただこの時期は、基礎期に学習したテキストを復習する時間を確保することが難しい、という人が多いと思います。1から問題を解いていては膨大な問題数になり、とうてい時間が足りません。そこで、実戦期は単元別の演習になっていると思いますので、その授業前に同じ単元の基礎期のテキストを見て、解答を隠して最後まで方針が立てられるかどうかをチェックしてみて下さい。手を動かさなくていいので、それこそ移動の電車の中や、少しリラックスした状態でもできると思いますし、時間もそれほどかかりません。最後までたどり着かなかった問題は解説を熟読して、なぜ解けなかったのかを理解しておきましょう。演習の授業前にこれをするだけでも、基礎の復習になり大きな学習効果を得られます。

演習時間は、じっくり考える練習を。安易に解答を見ることなく、図を描いてみたり、実験したりして、とにかく今の自分ができることをすべてやってみることです。そこから、解答に結びつけられるよう、とにかく考えること。考える練習なくして、数学を解く思考力は絶対に養われません。これには時間がかかりますが、焦らずに。あと3ヵ月「も」あるんですよ。夏休み2回分です!

ここからの頑張りで、入試の結果は絶対変わってきます。まだ見ぬ成長した自分を信じて、最大限の努力をしてください。応援してますよ!